別所線がこれからもずっと走り続けることを願って

 事の発端は昨年国土交通省が地方鉄道を対象に進める安全性緊急評価事業により別所線がその基準をに満たすためには今後10年間に約15億円の安全対策のための設備投資が必要であると言うこと、現状ではそれだけの投資は厳しく上田市に財政支援を申し入れたことから始まります。そして年が明けた4月に行われた「別所線電車利用促進期成同盟会」の席上で上田交通社長が「市の財政支援が得られなければ別所線の廃止も検討しなければならない」と発言したことで別所線の存廃問題が急浮上しました。しかしながら社長のこの発言はあまりにも軽率で無責任と言わざるを得ません。利益を追求する企業である以上儲からなければ撤退や縮小など当然のことかもしれません、どこの会社でもやることでしょう。しかし一方で公共輸送機関としての使命があると言うことも忘れてはなりません。何も決まっていない、何も結論が出ていない今の状況でいう言葉ではありません。国土交通省の安全対策についても安全を無視しろとは言いませんが、苦しい現状の中健闘している鉄道会社に対して全く実状を考慮していないあまりにも一方的すぎるお役所の発想としか言いようがありません。しかし私はこの問題について黙って見ている訳にはいかなかったものの事態を静観してきました。それはこの問題については「別所線電車利用促進期成同盟会」の席上の中での発言であり、実際どのような意味合い・ニュアンスで言ったものかその場にいた訳ではないので不明であること、また情報が断片的であるため、事の真意がつかめていない現状ではとかく廃止という言葉だけが一人歩きしてしまいがちであり、それによる誤解やあらぬ混乱を起こす事になりかねないと考え、あえて伏せてきました。それとこんな事は絶対に認めたくないと言う私の個人的な思いもありました。

 この間、私なりにいろいろ調べました。その後の上田交通社長の発言、3月の上田市定例議会での上田市長の施政方針の内容を見ましても実際には可能性としては低いものと考えます。もっともこんな理由で路線廃止していたら日本全国の地方路線はみんな成り立たなくなってしまいます。残るのは都市部の通勤路線と新幹線だけと言うことにもなりかねません。でもだからといって決して安心安泰というわけでもありません、少子高齢化、過疎化の影響で利用者は減少するでしょう。何もしなければ状況は悪くなっていくのは確実です。今だからこそ行動を起こす必要があるし、また大げさでなくても危機感を持つことも大事だと思います。また地球環境、温暖化なども考えると鉄道は非常にクリーンな乗り物です。これからは車中心の社会の考え方を見直す時期にきているのではないでしょうか?

 私は上田で生まれ、上田で育ち、もの心ついたときから別所線を見てきました。高校2年までは丸窓電車ことモハ5250をはじめとした旧型電車が現役で走っていました。それに影響されたのは言うまでもなく、それから社会人となり時間とお金に少し余裕があれば日本全国で活躍している地方私鉄や第3セクター鉄道などを訪問してきました。今となってはもうそれは私のライフワークと言ってしまっても過言ではありません。今まで訪問してきた路線の中には惜しまれつつ廃線となってしまった路線もたくさんあります。鉄路の無くなった町はどこも寂れて行く一方です。更なる発展を遂げているところは1つもありません。それは不要な鉄道路線は本当は1つもないということをはっきりと証明しています。それらの光景をみて気がついたことは鉄道は足としての交通手段としてだけでなくそれぞれの土地の顔であり財産でもあるということ、また町の歴史とともに発展してきた文化ともいえるということです。もし別所線が無くなってしまったら。。ふとそんなことを思うときに別所線が現在も故郷で走り続けていると言うことがとてもすばらしい事なんだと実感しました。そして別所線が私のライフワークの原点なんだと改めて思い知らされました。そしてそれは仕事の都合で上田を離れて暮らす様になってからこそよりいっそう実感した事なのです。だからこそ私の故郷上田とそして別所線がそんなことになってほしくはないのです。

 自分はいったい何が出来るだろう?この問題について考えたときに一個人の力ではどうにかなるものでは無いかもしれません。ましてや今は地元にいるわけでもありません。ただ今まで日本全国を見て廻ってきた経験が少しでも生かせればと考えています。それがワイフワークとして今までやってきたきっかけを作ってくれた別所線に対する少しでも恩返しになれば決して無駄なことでは無かったと思います。

 私は単に「がんばれ別所線」とか「廃止反対!!」と言っているだけのネガティブな発想だけでこの問題に取り組むつもりはありません。また「乗って残そう」の様に一時的な運動も賛成できません。廃止届けを出してしまえば提出後1年をもって地元の同意あるなしにかかわらず簡単に廃止できてしまう現在の鉄道事業法の中では精神論なんて何の意味もありません。別所線がこれからも走り続けていくためにはどうすればいいのか、魅力ある別所線であるには何が必要か、それをかたちとしてさらには成果として示さねばこの先廃止を止めることは出来ないと考えます。いままでもそしてこれからもずっと別所線が走り続けていくためには上田市民一人一人、そして行政、もちろん上田交通も一体となってこの問題について真剣に考えていく事が必要だと考えます。上田市のさらなる発展のためには別所線は必要不可欠であるし、別所線を抜きにして上田市の今後の発展はあり得ません。歴史と文化を何よりも重んじる上田市民であれば別所線もきっとよい方向へ向かっていくものと信じています。また財政支援を受ける以上経営する側としても今まで以上に見える形でのさらなる経営努力が要求されるはずです。そうでなければ支援する市民も行政も納得するはずがありません。私の様な素人から見ても改善できる余地は別所線にはまだまだたくさんあると思います。

 別所線応援サイトを開設している関係からか、先日この問題について真剣に考えそして行動をしようとしている方からメールを頂きました。別所線応援サイトの管理人としてまた故郷の鉄道がこれからも走り続けてほしいと願うものとして微力ながら協力する事にしました。

 これからも別所線がずっと塩田平を走り続けてほしいと願いを込めて。
 それが私の唯一の望み、そして願いです。


これまでの経緯

別所線存続に向けた取り組み

別所線改善への提案

存廃問題について考える(検討中)